株式会社イーウェル

お客さま導入事例

CASE

HOME

お客さま導入事例

三井住友信託銀行

櫻井晶子 冨木優子

REPORT

三井住友信託銀行

人事部ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン推進室 室長 櫻井晶子さま
人事部ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン推進室 主任 冨木優子さま
※所属については、2025年2月取材時点となります。

WELBOX カフェテリアプラン

三井住友トラストグループの完全子会社の信託銀行で、個人や企業の財産を管理・運用する信託業務を主軸とする信託業務を展開。銀行業務に加え、不動産・証券代行・相続関連などの併営業務も行う。また、ダイバーシティ&インクルージョンにエクイティ(公平・公正)を加えたダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)の取り組みを推進している。

Q1.

2024年4月より育児と仕事の両立をサポートする『両立応援カフェテリアプラン制度』を導入しました。その背景を教えてください。

櫻井晶子

A.

櫻井さま:本制度は、産後休暇・育休休業から子どもが1歳までに復職した女性従業員に対し、毎月5万円分の両立応援カフェテリアポイントを1年間付与する制度です。当社は、経団連が掲げる「2030年までに役員に占める女性比率を30%以上にする」という目標に賛同しており、2021年度には次世代の幹部候補女性に役員自らがメンタリングを行う「サポーター役員制度」も導入しました。しかし、依然として家事・育児の負担が女性に偏る現状があり、公平・公正(エクイティ)の観点から、早期復職を希望する女性従業員を支援する必要があると考えました。

冨木さま:1年未満で復職する女性従業員は全体の約2割です。産後休暇・育児休業の取得が長期化すると、キャリアの中断につながることが課題でした。子どもの月齢が小さいほど、女性の家事・育児負担が大きくなるため、どのような環境を整備すれば支援できるのかを検討していました。

Q2.

イーウェルのカフェテリアプランを導入する決め手となったのは何でしたか?

櫻井晶子

A.

櫻井さま:もともとイーウェル様のパッケージ型福利厚生サービスWELBOXを導入していましたが、カフェテリアプランは未導入でした。しかし、従業員が自分のニーズに合わせて福利厚生サービスを選択できる点や、その利便性に魅力を感じていました。ただ、カフェテリアプランは基本的に「全従業員に提供される制度」であるため、今回のように早期復職する女性従業員に限定する形での運用は難しいのではないかと考えていました。
イーウェル様に相談した際、「できません」ではなく、「何とかやってみましょう」と当社の思いを汲んでいただきました。WELBOXの利用を通じて信頼関係を築いていたこともあり、制度を構築した後の長期的な運用の面でもイーウェル様となら安心して進められると判断しました。また、従業員の利便性の観点からも、WELBOXと同じプラットフォームを活用できる点も導入の理由です。

Q3.

新たな制度の導入にあたり、構築や運用の面で苦労した点や工夫した点はありましたか?

冨木優子

A.

冨木さま:カフェテリアプランのメニュー選定には時間をかけました。早期復職する女性従業員の「無償労働時間の削減」を目的としていたので、家事代行やベビーシッター、宅配食事サービス、ネットスーパー、外食費など広く対象にしました。

櫻井さま:制度の全体像はイメージしていましたが、実際に導入を進める過程で課題が浮かび上がりました。特に、どこまでを対象に含めるかという審査基準の設定には議論を重ねました。例えば、買い物時間の削減という点では、配送料のみを対象にするケースも考えられますが、移動を伴う買い物自体を制度の対象とする方が適切だと判断しました。常に「なんのための支援なのか」を意識し、制度の目的を明確にしながら設計しました。イーウェル様からも、メニューの提案をはじめ、細やかなアドバイスをいただき大変助かりました。

Q4.

制度導入後、社内外の反応はいかがでしたか?

冨木優子

A.

櫻井さま:想像以上に反響が大きく、メディアにも取り上げられました。経営層をはじめ、会社全体で「公平に機会を提供する環境をつくる」という意識が根付きつつあるため、特定の従業員を対象としたことで「逆差別」という意見はほとんどありませんでした。女性管理職比率の目標値を掲げるだけではなく、会社が従業員に寄り添い、具体的な支援を行っていることが伝わったのではないかと思います。本制度はスタートしたばかりですが、性別による家事・育児負担の差がなくなり、平等にキャリア形成ができる状態になった際には、全従業員を対象にしたり、介護をしている従業員の支援に変更したりするなど、時代の変化に応じた見直しが必要だと考えています。カフェテリアプランは変化に対応できる汎用性もあると思います。

冨木さま:私は「従業員のためになる仕事をしたい」と考え、人事部に異動しましたが、本制度の構築・運用を担当できたことに大きなやりがいを感じています。利用者から「ベビーシッターや家事代行を活用し、仕事や研修への参加を諦めずに済んだ」という声が届いた時は、とても嬉しかったです。制度導入から1年が経過した時点で効果測定やアンケート調査をして、イーウェル様のアドバイスを受けながらメニューの見直しや改善を図っていきたいと考えています。

Q5.

今後、DE&Iを推進する上で、イーウェルに期待することを教えてください。

櫻井晶子

A.

櫻井さま:女性の活躍推進を進めるためには、女性従業員も男性従業員もともに折り合いをつけながら取り組んでいく必要があります。介護をしている従業員やシングルファザーもおり、きめ細やかな制度が求められると考えています。私自身の経験を踏まえ、丁寧に議論を重ねながら、次世代の従業員がより活躍できる環境を整えていきたいと思っています。
本制度は、「こんなことができたらいい」という思いから始まりました。試行錯誤を繰り返す中で、当社の意向を汲み取り、ともに考えてくださったのがイーウェル様です。イーウェル様のシステムや運用面も安心して任せられると感じています。今後とも、働きやすい環境づくりに向けたパートナーとして、引き続きご協力をお願いしたいと思っています。

ページTOPへPAGE TOP